皆様は「ワールドコイン(Worldcoin)」という仮想通貨をご存知でしょうか?
これは、ChatGPTを生み出したOpenAIのCEO、サム・アルトマン氏が共同創設したプロジェクトです。コンセプトは「AI時代における人間であることの証明」。
専用の球体スキャナー「Orb(オーブ)」で虹彩認証を行い、「人間である」と証明できた人に対してのみ通貨(WLD)を分配する――いわば「全世界的なベーシックインカム」を目指す壮大な仕組みです。

WorldAppのOrb虹彩認証画面
1年前の熱狂と、現在の残酷な現実
実は僕自身も、このプロジェクトの熱気に触れた一人です。
2024年1月、東京・有楽町にある「クリプトバーP2P」へ足を運び、Orbによる虹彩認証を行ってきました。当時はサム・アルトマン氏のプロジェクトという期待感から、店の外まで行列ができるほどの盛況ぶりでした。
しかし、結論から申し上げます。現在の価格は、1年前と比較して見る影もありません。
● 最高値(2024年3月): 1 WLD = 約1,522円
↓
● 現在(2025年12月): 1 WLD = 約90円
なんと約93%の大暴落です。価格は当時の10分の1以下になってしまいました。

ワールドコインのチャート
以下は、現在僕が受け取ったワールドコインの総額です。

なぜここまで下がったのか? 2つの要因
銀行口座を持たずとも、虹彩認証さえすれば「World App」を通じて毎月通貨が配布されるこのシステム。画期的である一方で、この仕組み自体が価格下落の要因になっていると考えられます。
◾︎ 通貨価値の希釈(インフレ)
毎月無料でコインが配られるということは、市場に流通するお金の量が常に増え続けることを意味します。「お金が市場に溢れれば、その価値は下がる」という経済の原則通り、1枚あたりの価値が薄まり続けている(希釈されている)のが現状です。
◾︎ プライバシー規制の壁
生体データ(虹彩)をスキャンするという性質上、プライバシー問題は避けて通れません。個人情報保護の観点から各国の規制当局が警戒しており、これが普及や価格への重しになっている可能性も否定できません。
それでも「大化け」の可能性を捨てきれない理由
「もう終わった」と見るにはまだ早計かもしれません。なにしろ、あのサム・アルトマンが関わるプロジェクトです。今後、以下のようなビッグサプライズが起きる可能性は十分にあります。
◾︎ OpenAIエコシステムへの統合
「ChatGPT」への課金や、OpenAI関連サービスでの支払いにワールドコインが採用されるかもしれません。
◾︎ 「X(旧Twitter)」決済への採用
噂レベルではありますが、Xの決済手段として採用されるのではないかという憶測も過去に流れました。
◾︎ 「人間証明」需要の爆発
今後、AIによる「なりすまし」問題が深刻化することは確実です。その時、「人間であることの証明(Proof of Humanity)」というワールドコインの根幹価値が、社会インフラとして必須になる未来も想像できます。
結論:リスクゼロの「宝くじ」として持つのはアリ
現状、価格は低迷しており、決済手段としての使い道もほぼありません。
しかし、投資としてのリスクは「ほぼゼロ」です。
必要なのは、虹彩認証ができる場所(Orb設置場所)へ行く交通費くらい。一度認証さえ済ませてしまえば、あとは毎月タダで受け取れるのですから、失うものはありません。
今は無価値に見えても、将来的なビッグニュースで価格が暴騰する可能性を秘めた「無料の宝くじ」。そう割り切って、今のうちに認証を済ませておくのも悪くない選択ではないでしょうか。


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